Vol.316 No.5, 2007

2007年

ダイナモメータシステム特集

ハイテクと浮世絵シリーズ5
歌川(安藤)広重 東海道五十三次<保栄堂版>/石薬師(いしやくし)
初摺りは1833(天保4)年頃

日本橋から数えて四十五番目。現在の三重県鈴鹿市に位置する石薬師宿は、その名が示す通り石薬師寺(いしやくしじ画面左手)を中心に栄えた宿場町である。かの弘法大師が自ら薬師如来を刻み開眼供養した名刹(めいさつ)として知られ、参勤交代の諸大名も欠かさず参拝して道中の安全を祈願したといわれている。その後ろにそびえているのが箱根と並ぶ東海道の難所・鈴鹿山脈で、その険しさは今の名神高速道路もルート変更を余儀なくされたほど。自動車などなかった当時にあっては、峠越えはさぞかし困難を極めたに違いない。その石薬師宿に差し掛かった車の下に見えるのは明電舎の「4WDシャシーダイナモメータ」である。先進の技術で4輪駆動車にも対応。前輪と後輪車速の同期性を高精度で実現し、より実路での走行に近い試験を行うことができる。高性能で環境に配慮した車づくりに、私たちの技術がお役に立つことを願ってやまない。

目次
草鹿 仁 2
山本功一 6
新ダイナモメータ・新システム
山本 晃 8
澤田喜正
川久保憲次
12
栗田光明
小川一博
16
高畑 洋
高森 肇
岩間寿樹
21
環境対応試験システム
大口徳聖
尾内守生
村岡崇男
25
山本 晃
藤本善則
30
特殊試験装置
神尾仁巳
高森 肇
四塚順一
33
新技術
鈴木雅彦
丸木利光
38
51