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IoTを活用した変圧器オンライン余寿命診断システム開発完了しました

2016年12月08日
株式会社明電舎(取締役社長:浜崎祐司 / 東京都品川区 以下明電舎)は、『変圧器オンライン余寿命診断システム』の開発を完了しました。リアルタイムに変圧器の余寿命を把握できるシステムは国内初です。
販売開始は2017年4月を予定しています。開発の背景として、業務を効率化し、老朽化が進むインフラを常に監視することで、停電など大規模な障害を未然に防ぐ目的があります。

変圧器オンライン余寿命診断システムとは

油入変圧器に各種センサーを取り付け、取得したデータをクラウド上に蓄積し、遠隔で監視と診断をオンラインで行うものです。余寿命診断システムの仕組みは、蓄積されたデータから演算式(アルゴリズム)により判定しています。
既存設備にも容易に導入でき、これまで行ってきた日常巡視点検を効率化できます。このシステムの導入により、定期点検時に1ヶ月ほどかけて行っていた変圧器の油分析を、リアルタイムに実施することができます。
現在は油入変圧器が対象ですが、今後は乾式変圧器にも適用できるシステムを2018年度に開発完了予定です。

変圧器オンライン監視項目

◆油面数値監視
アナログメーターをカメラで撮影し、針の位置を画像処理にてデジタル化。数値データとして取得。
◆油温/外気温監視
変圧器に注入されている油の温度や外気温を常に計測。異常をリアルタイムに検知。
◆油中ガス/水分分析
変圧器中の銅線に巻かれた絶縁紙の劣化により油に溶けた特定の化学物質を、油中のセンサーで計測し、絶縁紙の劣化の兆候を把握。落雷や部分放電などにより生じたガス成分を計測することで、油の劣化を把握。
◆LTC(ロードタップチェンジャー)監視
タップの切り替え回数を把握することで、摩耗を予測。
◆部分放電監視
経年劣化による絶縁不良で発生する部分放電を常時監視。
◆負荷電流監視
負荷電流を計測することで、生涯使用量を把握。


明電舎は来年創業120周年を迎えます。保守メンテナンスを通して、ワンストップサービスを加速させ、社会インフラを支える企業として安心・安全な より豊かな未来 を実現して参ります。

【システム構成例】



【タブレット/PC表示例】

本件及び取材に関するお問い合わせ先
株式会社 明電舎  総務部 広報課
電話 03-6420-8100