中期経営計画

CEO

当社グループは「中期経営計画2027」(2025年度~2027年度)を策定しました。
当社にとって重要な資産は、長年にわたり培ってきた「人財」「技術」「顧客基盤」です。これらにデジタル技術を掛け合わせることで、既存事業の高度化と新たな価値創出を両立させ、技術力とそれを磨き上げることによるソリューション(課題解決力)、そして築き上げてきた顧客とのネットワークを活用して持続的な成長を実現します。

1 全体概要

2028年度以降|既存事業の持続的成長と非連続的な成長の実現 / 中期経営計画2027 ?成長&挑戦?2028年度以降|既存事業の持続的成長と非連続的な成長の実現 / 中期経営計画2027 ?成長&挑戦?
経営環境・課題

市場機会

  • ・インフラ更新・半導体需要の増加
  • ・環境対応・省力化・高度化
  • ・拡大する海外市場
  • ・商流変化・デジタル社会への対応
カーボンニュートラル社会の実現
安心・安全・便利な社会の実現
価値提供のアップグレード

経営基盤

  • ・グリーン戦略の深化
  • ・時代に沿った人財活用
  • ・データドリブン経営へのシフト
未来へ挑む人財・企業文化づくり
人とデジタルの調和
誠実で責任ある事業運営

中期経営計画2027では、「ニーズに対応した着実な成長」と「未来に向けた変化・挑戦」を両立する3年間として位置づけ、既存事業の持続的な成長と非連続的な成長の両方の実現を目指します。成長戦略として、「製品」、「事業」、「技術」の3つの領域でそれぞれに適した戦略的アプローチを展開するとともに、成長戦略を支える経営基盤として、「グリーン戦略の深化」「人的資本の強化」「社内DXの加速」を推し進め、更なる価値創造につなげていきます。

2 財務指標・非財務指標

財務指標・非財務指標については、以下に示す通りです。

財務指標

2024年度実績2027年度計画
受注高3,835億円3,800億円
売上高3,011億円3,700億円
営業利益215億円250億円
経常利益211億円250億円
当期純利益184億円175億円

非財務指標

目標値
Scope1+22019年度比)2027年度△40%
(2024年度実績△18%)
Scope3(2019年度比)2027年度△20%全カテゴリ)
(2024年度実績△16%カテゴリ11) )
eNPS2027年度-65.0%
(2024年度実績-69.0%)
女性役員クラス(プロパー)2030年度3名以上
(2024年度実績1名)
外国人現法社長2030年度5名以上
(2024年度実績2名)
※ eNPS:従業員向けNPSR(ネット・プロモーター・スコア)。NPSRは、ベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズの登録商標です。eNPSの単位を%とし、記載しています。また、eNPSの対象は、明電舎及び国内関係会社(イームル工業 株式会社、明電ユニバーサルサービス株式会社を除く)です。

3 事業グループ戦略

(1)電力インフラグループ

目指す姿

「停電のない世界」「カーボンニュートラル」「電力設備の無人運用」の実現に貢献

主要戦略

  • 国内外における電力機器(変圧器、開閉器、避雷器等)の需要拡大を見据えた生産能力の増強
  • SF6ガスレス製品(真空インタラプタ・真空遮断器)の北米、欧州への拡販
  • 風力・水力事業における事業領域拡大(O&M事業、売電事業)
  • 環境対応製品の開発・製品化の強化(高電圧化対応)

2027年度収益目標

2024年度実績2027年度計画
受注高1,258億円1,110億円
売上高864億円1,110億円
営業利益79億円105億円

(2)社会システムグループ

目指す姿

技術力・製品力で社会インフラの未来を創造し、持続可能な社会に貢献

主要戦略

  • 製品ライフサイクルを見据え、保守サービスにデジタル技術を活用
  • 海外インフラプロジェクトの継続的な受注、着実な履行
  • 基地などにおける電源設備の供給
  • 新製品の開発と用途拡大、ビジネスモデルの構築
    • 電鉄:モニタリング装置の開発・用途拡大
    • 水インフラ:機器・工事・運転維持管理・保守までを担う総合エンジニアリング体制の構築

2027年度収益目標

2024年度実績2027年度計画
受注高1,253億円1,150億円
売上高963億円1,130億円
営業利益30億円35億円

(3)産業電子モビリティグループ

目指す姿

特長技術を磨き続け、カーボンニュートラル・デジタル社会の実現に貢献

主要戦略

電子/NPI
  • 特長製品(真空コンデンサ・パルス電源・ピュアオゾンジェネレータ)の開発・生産・販売機能の強化
  • お客様に寄り添った製品開発・提案営業の実現に向けた、海外研究開発拠点の設立
  • NPI:子会社 明電ナノプロセス・イノベーション(株)
電動力
  • 共通化・量産化によるコスト競争力の強化、新領域への適用(船舶・建機等)
EV
  • 標準モデルをベースとした小型化・高効率化に特化した派生モデルの開発、生産技術強化によるQCDの向上
モビリティT&S
  • EV向け試験装置の開発・販売(開発パートナーとの協業含む)

2027年度収益目標

2024年度実績2027年度計画
受注高867億円1,000億円
売上高720億円950億円
営業利益11億円35億円

(4)フィールドエンジニアリンググループ

目指す姿

デジタル活用とパートナー共創によるファシリティマネジメントで、スマートインフラの実現に貢献

主要戦略

  • 既存需要の取り込みとデジタル技術を活用したスマート保守の展開
  • グループ内や他社との協業による更なる需要の取り込みと、フィードバックによる新規製品・サービス展開
  • グループ内や他社との協業により半導体装置メンテナンス事業の拡大
  • 価値の源泉である人財の採用・育成の強化と、働きやすい環境・制度作り

2027年度収益目標

2024年度実績2027年度計画
受注高514億円540億円
売上高495億円500億円
営業利益99億円95億円

4 キャッシュ・アロケーション

当社グループでは、収益力や資産効率の向上を通じてキャッシュ創出力を高め、創出されたキャッシュを再投資することで、成長性を高め、PER向上につなげていきます。また、株主還元については、既存事業による継続的な価値創出と新たな収益源の確保を両立させ、株主価値のさらなる向上を実現します。

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