製品・サービス

クラウド対応の架線検測システム「カテナリーアイ」を初納入
~鉄道事業者による架線保守メンテナンスのDXに貢献~

2024年03月27日

株式会社明電舎(代表取締役 執行役員社長:井上 晃夫/東京都品川区 以下当社)は、新たにクラウド解析サービスに対応した、鉄道分野向けの架線検測装置「カテナリーアイ」を近畿日本鉄道株式会社様(代表取締役社長:原 恭/大阪府大阪市、以下 近鉄様)に納入しました。

「カテナリーアイ」が搭載された電気検測車「はかるくん」

屋根上の車載装置

「カテナリーアイ」は、鉄道架線の高さや偏位、摩耗といった、安全運行を支える保守メンテナンスに必要となる項目を、カメラで撮影した映像から高精度に検測し、解析する製品です。労働人口の減少や熟練技術者の不足を受け、保守作業を効率化するニーズが高まる中、当社は2004年に世界初となる画像処理方式の架線検測装置を開発して以降、多くのお客様に本製品をお納めしてまいりました。

本製品は、検測用カメラやセンサなどの車載装置と解析装置から構成されます。これまでは、車載装置の検測データを各保守拠点に設置した解析装置に取り込み解析する「オンプレミス型」を採用していました。クラウド対応により、現場で収集した検測データをクラウドにアップロードして解析を行うため、専用のハードウェアが不要となり、場所を選ばず解析結果を参照することが可能になります。

今回ご採用いただいた近鉄様では、全線の架線の状態が、昼夜を問わず専用車により検測されます。収集された検測データの解析結果は、広範囲にわたる同社の路線網に分布する各電路区などから、クラウドを通じて容易にアクセス・閲覧することが可能となるため、保守メンテナンス業務のさらなる効率化や所有設備の圧縮に寄与します。

解析結果を示すシステム画面

クラウド解析サービスを提供する価値

①解析システムをどこからでも利用可能

従来のシステムを利用するには、解析装置が設置された拠点へ赴く必要がありましたが、
クラウド化により、通信環境さえ確保できれば、現場を含む様々なロケーションから
サービスを利用できます。

②お客様を管理のわずらわしさから解放

専用の解析装置が不要となるため、従来の構成と比較して固定資産を圧縮することができます。
また、ハードウェアの更新や故障の心配から解放され、ストレージ管理も必要ありません。
システムは常時監視され、オンラインでのサポートも選択可能です。

③常に最新のソフトウェアを提供

従来のオンプレミス型では、納入時のソフトウェアを使い続けますが、解析サービスでは
常に最新のソフトウェアを利用でき、新機能が実装された際にも容易に試すことができます。


当社は、架線検測装置カテナリーアイをクラウド対応させることで、単なる検測装置の販売に留まらず、架線設備の保守DXに貢献できる「新たな価値の提供」を目指しながら、継続的な顧客体験の向上に取り組みます。

明電グループは今後も、より豊かで住みよい未来社会の実現に貢献するため、新たな価値の創造に積極果敢にチャレンジし続けます。

以 上

カテナリーアイ製品ページ

https://www.meidensha.co.jp/products/railwaysystem/prod_02/prod_02_01/prod_02_01_01/   

本件及び取材に関するお問い合わせ先

株式会社 明電舎  
コーポレートコミュニケーション推進部  広報・IR課
電話 03-6420-8100