MEIDEN 明電舎

CLOSE UP機械系先輩社員

究極の工作精度や製造効率の追求が、
より高性能な製品の開発につながります。

回転機システム工場 製造部 生産技術課

兼本 直征NAOYUKI KANEMOTO

2011年 入社

電動機開発を経て生産技術職に異動

私は2014年度まで、回転機システム工場の中型機設計を担う課に配属され配属され、電動機の構造設計担当者として設計業務を行ってきました。在籍した4年の間には、上下水道ポンプを駆動するための電動機、産業設備内部の空気循環や設備冷却を行うブロワ用の電動機、コンクリート粉砕に使用する電動機、非常用の小型発電機の設計を行っています。また、設計業務だけでなく、トラブル発生時には現地での現象調査や社内対応の調整、現象改善のための解析から検証試験結果のまとめ、お客様への事象説明対応等も経験してきました。2015年の5月からは、製造部生産技術課に異動し、社内製造を行う際に現場で必要となる作業補助冶具の設計、製図、手配、引き渡しを行っています。また現在工場全体の品質改善を行うプロジェクトメンバーの一員として、社内規定、作業手順、社内工程それぞれの見直しと、見える化も担っています。

機械工作や強度試験の経験が開発の土台に

明電舎が開発・製造する発電機やモーターなどの回転機は、その大きさからは考えられないほどの精密な精度が求められます。それを実現しているのが太田工場の加工技術です。私はその一員として、加工に関する基本的な技術をベースに、製造上で重要な要素を的確に判断し、加工時に指示する役割を担っています。私は機械系の学部で実際に工作機械を扱ったことがあり、自分の狙った形に材料を加工した経験が大きな強みになっています。また、具体的な設計検討を行う際には、構造上の弱点はどこになりそうかという目安が求められますが、機械系の出身者であれば、引っ張り強度試験や衝撃試験で試験材料が破壊される瞬間に立ち会ったことがあるはずです。その経験が感覚的にこの構造だと危ない気がする、という見立てを行う際に役立ちます。解析によって得られる結果の確からしさを判断する際にも、実験の経験が判断の土台となって役立ちます。

1マイクロの差に気づいて問題解決

ある製品で、実績品と全く同じ設計、手配を行ったにもかかわらず、試験運転時に異音と振動が生じたことがありました。しかも、どんな試験条件を試しても、原因がつかめない。このままではお客様や設備を利用する周辺地域の方々に多大な迷惑をかけてしまいかねません。そこで、改めて駆動部位に焦点を絞って製造時の記録を調査。すると、軸と軸受の隙間が想定公差域の限界付近であることが判明しました。この事実に基づき、お客様指定の運用条件で軸受の振動挙動を解析したところ、その隙間では必要となる油量を供給出来ていない可能性が考えられたのです。そこで、軸受の隙間を0.017mmへと狭くするように設計を変更。これで駄目ならもう為す術がなく、祈るような気持ちで計測器を見つめ再テストしたところ、ついに異音も軸の振動もストップしたのです。わずか1マイクロの差で、結果が大きく変わることがあるということを、身をもって理解しました。

これからチャレンジしたいこと

冶具の設計をする際に、使用する相手の要望を完全に汲み取れないと、返って手間が増えるものになってしまったり、実際に製作が出来ないと言われてしまったりします。また、現場で使用した時に、他の部品との位置が想定とずれていて、修正や再製作となることもあります。それもこれも、自分の設計者としての実力が至らない場合に起きる不具合です。このように治具の設計は、結果がごまかせない厳しいものです。私もまだまだ研鑽しなければならないと感じています。そうして治具の設計に真剣に挑み続けた5年後あたりは、それまでに経験した知識、経験、人とのつながりを、最大限に生かした、自分らしい仕事を構築できるようになっていたいですね。さらに10年後では、お客様、工事施工者、メンテナンスにかかわる方まで巻き込むようにして、会社、組織の枠を超えてより良い製品をつくりたいと考えています。