SIMWATERメイン画面

下水道システム下水処理プロセスシミュレータ SIMWATER

SIMWATERは活性汚泥モデルによる下水処理プロセスのシミュレーションシステムです。ポンプやブロワなどの運転状況を与え、反応タンクや処理水の水質を予測することが可能です。SIMWATERは、曝気風量の削減、省エネ、目標水質の維持や処理コスト低減に適した運転方針の検討を支援します。

特長

  • 窒素・りん除去プロセスを表現できる生物反応モデルとしてASM2dを採用しています。
  • 循環式硝化脱窒法、嫌気無酸素好気法などの複雑な生物的高度処理プロセスにも対応します。
  • 流入条件や運転条件など、煩雑な条件設定もグラフィカルな画像から操作できる実用的なインターフェースとなっています。
  • 演算中に機器の運転条件を変更することが可能で、条件変更後の運転状況のシミュレーションが可能です。

下水処理のシミュレーションとは

活性汚泥処理プロセスの複雑な生物反応工程を数式モデルとして表現しており、コンピュータ上で処理状況を解析します。さらに、実際の運転条件をもとにした処理状況の解析だけでなく、仮想的な運転条件での処理結果をシミュレーションできます。
シミュレーションにより処理水質や設備の消費エネルギ―・処理コストの予測・比較、また、複雑化する現場での運転管理支援や処理施設の設計を支援します。

活用事例

実際の運転条件をもとにした処理状況の再現・解析ができます。さらに仮想的な条件での処理結果が予測でき、次のような用途への利用が可能です。

  1. 1.水質予測による運転・制御を支援します
    1. (1)処理施設の設計や改築時の事前検討を支援します。
    2. (2)処理水質の確保と省エネ・環境負荷低減を両立させる運転方針の策定を支援します。
    3. (3)水質規制への対応;処理水質を考慮した短期・中期・長期の運転方針の策定を支援します。
  2. 2.多様な処理プロセスに対応し、ポンプ・ブロワの省エネ運転方針の検討、機器選定の検討を支援します。
    1. (1)標準法をはじめ、循環式硝化脱窒法、嫌気無酸素好気法などの高度処理プロセスにも対応します。またステップ流入、凝集剤注入、基質添加などにも対応します。
    2. (2)ポンプ・ブロワ・弁を詳細に設定することで運転状況や機器の省エネ運転などをより細かく検討できます。

注釈

  • 本ソフトウェアの構成のうち、生物膜モデルについては荏原環境エンジニアリング㈱ (現在は水ingエンジニアリング㈱)と共同開発した。その他の部分は、日本下水道事業団、荏原環境エンジニアリング㈱ (現在は水ingエンジニアリング㈱)との共同研究の成果の一部を使用している。
  • ASM:Activated Sludge Model