2011年3月11日に発生した東日本大震災では、私どもの多くのお客様が被災されました。なかでも電力や水道、鉄道、放送などのライフラインに関わるお客様の早期復旧へ向けた支援活動による市民生活の正常化については、電機メーカーである当社が果たすべき社会的責任であり、最重要の使命であると認識し、明電グループの総力を結集してお客様の支援に取り組んでまいりました。
今回の支援活動を通じ、私たちが日々お客様へ提供している製品やサービスが、人々の生活や社会システムを支える基盤であったことを再認識し、我々が事業を通じて果たすべき責任の重みを改めて認識いたしました。
復興へ向けた取り組みはまだ始まったばかりです。明電グループは被災地の皆様が一日も早く震災前の生活を取り戻せるよう、グループ一丸となって継続的且つ計画的な支援活動を行っていきます。
明電グループにとってのCSRとは、「品質の高い製品やサービスをご提供することで、お客様の課題解決をお手伝いし、お客様に喜んでいただく。そして、この事業活動を通じて地球環境問題をはじめとした社会的課題の解決に積極的に寄与し、より豊かで住みよい社会の実現に貢献する」という企業理念を社員一人ひとりが日々の業務の中で実践することであり、これこそがものづくりメーカーである私たちが果たすべき最も大きな使命です。
こうした明電グループが担う社会的責任を、全社員がベクトルを合わせ、より高いレベルで日々の業務の中で実践するために、2011年度から新たに「CSR社長方針」を制定しました。本方針では、経営の基盤である「コンプライアンス、コーポレート・ガバナンス、リスクマネジメント」を土台に、「環境」「社会」「人財」の3つの重要課題を設けています。今後は、この方針のもとCSRを経営戦略として推進し、社員一人ひとりの行動に根差す状態を目指します。
明電グループでは、社会に貢献する“ものづくり企業”として着実な前進を図り、ものづくり力を強化するため、現在中期経営計画「POWER5」(2009年度~2013年度)を展開しています。
私たちが目指す社会に貢献するものづくりとは、ただ単に製品をつくるということではなく、「社会から必要とされるもの」「お客様に喜んでもらえるもの」をつくるということであり、大切なのは「本質をとことん見つめたものづくり」を追求することです。
私たちが暮らす地球は今、気候変動をはじめ、エネルギー資源の枯渇など様々な課題を抱えています。これらの課題に対し、当社がこれまで築いてきたものづくり力を通じて、お客様の喜びのために、社会、地球、人類、次世代といった、我々の生活にまつわるあらゆるものを傷つけることなく、使命を果たしていくことが必要であると考えています。
こうした考えのもと、明電グループでは2020年のあるべき姿を表した「環境ビジョン」を策定しました。これまでも「人間のため、社会のため、そしてこの地球をより住みやすくするために貢献する」ことを環境基本理念に掲げ、製品をつくる段階、使う段階、さらにはその役目を果たし廃棄する段階においても地球に負荷をかけず、有害な物質を出さないものづくりに取り組んできましたが、今後はこれらの取り組みをさらに強化し、持続可能な社会づくりの一翼を担っていきたいと思います。
こうした事業活動での社会への貢献に伴い、今後重要度が増してくるのはCSR活動を担う従業員の存在です。私は日頃から社員に対し、仕事の仕方を変えることを要求しています。既成概念に縛られて仕事をしなくていい。自分自身の目で本質を見抜き、自分のやり方で新しい仕事をつくっていって欲しい。それが、まさに各自の個性であり、その個性を磨くことこそが本質を見抜く力につながると私は思っています。本質を考えれば自ずと我々がやるべき事も見えてくるはずです。
そのためにも、社員自らが社会の様々な課題を認識し、その課題を解決するために自らの仕事や日常の中で何をすればよいのかを考えて行動できる組織を目指していきたいと思います。
明電グループの企業理念は、「より豊かな未来をひらく」という企業使命と「お客様の安心と喜びのために」という提供価値で成り立っています。これからも企業理念の実現こそが、私たちの社会的責任を果たすことにつながるという認識のもと、社会に貢献するものづくりを追求し、日本の復興、そして持続可能な社会の実現に貢献していきたいと思います。